僕は、テメノスさんが好きだ。一目惚れだった、といえば多分そうだと思う。男の人なのにおかしい、とは不思議と思えなかった。だって、あんなに綺麗な人をみたことはなかったから。そうなると単純なもので。綺麗で好きだと思えば、それで十分だった。
 会って直後に、その言動が原因で印象が急降下したことは覚えているけれど、それでも惚れた欲目もあってか印象は決して悪くはなかった。
 そして、とても強かで優しい人なのだ、ということは一緒に旅をするようになって少しずつ分かっていった。
その恋は、熱く焦がれるような恋で、離れていてもテメノスさんのことを考えない日はなかった。何時になったら会えるのだろうとか、元気に過ごしてるかな、とか他愛もないことばかり考えていた。
それに、神聖魔法を操るときの神秘的で威厳のある、或いは回復魔法を使う時の優しく綺麗な声色とあたたかさ――いくらだって彼を飾る言葉は出てくる。
 そんな淡い憧れが、恋を経て欲へと変貌するのに若い僕はそう時間はかからなかった。
この綺麗な人を穢したい、僕のものにしたい、そんな罰当たりなことを考える様になるまで、どれくらい時間が経っただろうか。
勿論、聖職者である僕とテメノスさん、その間に肉欲のようなものを持っては本来であればいけない。けれども、そんな禁忌を犯してもいいと莫迦げた想いを持ってしまうほどに、テメノスさんは性的に魅力的に見えた。
 僕と同じくらいの身長があるにもかかわらず、ほっそりとした肢体も、男性にしてはどこか丸みを帯びている体つきもあの綺麗に整って可愛らしい顔も、性欲の対象として見るには十分すぎた。
 そして、あの聞き心地の良いテノール。あの声があられもない声をあげたらと想像すると、眩暈を覚えるほどに、堪らなかった。
 そんな悶々とした欲を抱えながら迎えたある日、今日は野営をしようということになり、テメノスさんは先に汚れを落としたいから近くの湖へ行くと言って姿を消した。
 僕はこれをチャンスだ、と思った。あさましいかもしれないけれど、ようやくものにできる、テメノスさんを僕のものにできるという、単純な、男の発想。まったく馬鹿だったと思う。けれども、結果的にはそれが良い方に転んだ。


 知られたら幻滅されるかも、などという可愛らしい感情はその時はどこにもなかった。その肢体を、肌を想像するだけで、胸がどきどきとして、下半身にも熱が少しずつ溜まっていって、その姿を見てもいないのに顔が熱くなって、暴発しそうだった。
 早く見たい、早く触りたいと、僕は欲につき動かされていた。だって僕は何時だって、眠る前はテメノスさんを穢す夢想をして自分を慰めていたのだから。
 出来るだけ音を立てないように湖に近づくと、そこには湖の中、まるで月下の女神のように美しい、テメノスさんがいた。
 白磁の肌を水で洗い流しながら、美しい銀髪が月光の光を浴びて淡い色を照らし出している。ほう、と思わず欲の事も忘れて僕は魅入っていた。
水をまとわせた肌は艶やかで、伏せた睫毛や張り付いた銀髪には水滴が滴り、綺麗に筋肉のついた肢体はほっそりとしていてどこか中性的で、とても官能的だった。その肢体の動き一つ一つに欲情し、僕の欲はむくむくと熱を帯びてゆく。

 その時、カサリ、と音がした。思わず魔物か、と僕は剣を構えようと立ち上がり更に大きな音を立ててしまった。

「誰かいるのですか?!」

 テメノスさんの鋭い声が上がる。しまった。気づかれた。テメノスさんは胸元を隠すように手で覆いながらこちらを振り向いている。僕は中腰で、その場に立ち尽くしていた。

「クリック……くん……?」

 そこには、テメノスさんの、はっきりとわかる、見たこともないような顔。
 白い頬は白磁を通り越して青白く、焦りと絶望が混ざったような表情——どうしてそんな表情をするのだろうと僕は疑問に思った。たかだか同性に裸を見られただけなのに。赤面したり、慌てたり、というのならばわかる。けれど、はっきりとテメノスさんが絶望して真っ青になっていた。

「テ、テメノスさん……あ、あ、あ、あのっ……その、……っ」

 思わぬ反応に、一瞬、僕は慌ててしまって、その場に無様に尻もちをついてしまう。その僕をじっと見ているテメノスさんの視線は、凍り付いていた。

「見たの?」

 鋭い、けれどどこか震えている声。まるで、何かを恐れているように。

「へ?」
「私の、裸を、見たの、と聞いてます」

 テメノスさんの声ははっきりと怯え、恐れていた。
 それにしても、何故胸を手で隠しているのだろう。テメノスさんは男性の筈だから、隠す必要なんてないのに。絶望している表情と、関係しているのだろうか。混乱して、うまく頭が回らない。

「は、はい……その……すみません、みて、しま、……」
「今すぐ離れて!」
「は、はい?!」
「ここから、今すぐ離れなさい!」

 鋭く躊躇のないそれは、本気で怒っている声だった。そしてそれは、どこか必死にも聞こえた。
 けれど、僕だって男だ。
 夜な夜なテメノスさんの痴態を想像して慰めていた僕が、ここで引き下がるわけがない。せっかく訪れたチャンスなのだから。それに、もう欲に火がついてしまっていた。

「嫌です、といったら」

 僕は何もかもが気になって仕方がなくて、鎧をその場に乱雑に脱ぎ捨てると、インナーだけになってテメノスさんに近づいた。
 テメノスさんは目を丸く見開いて後ずさりしながら、口をぱくぱくとしている。何かをいいたいのに、言えない、そんな感じだ。

「なに、だ、だめ……こないで……」
「僕は、テメノスさんが好きです。そういう目で、見ています。さっきもテメノスさんを見て、綺麗だと思いました。手にいれたいと、触れたいと、思いました」

 でも、僕だって本気だ。本気だってわかってもらうために、まっすぐに見つめて言えば、テメノスさんは唇を噛んで俯き、暫くの間じっとしていたが、やがて何やら決意したように顔をあげる。その表情は、何かを決意したのだろうけれども、どこか寂しそうで、そして硬い。

「そう……本当に……これでも、君は、私に触れたいと、そう、思うの?」

 そう言うと、テメノスさんは胸元を隠していた手をどけた。
そこには――はっきりとした女性の象徴でもある膨らみが――乳房があった。
 本来ならば、女性にしかない筈の物。
 乳房は綺麗にふっくらと盛り上がり、乳首がぴんと立っている。当然下半身には男の象徴もついていた。どういうことか、僕が混乱していると、テメノスさんは自嘲気味に笑って呟いた。

「半陰陽。聞いたことが、ないですか?私はそれで捨てられた孤児なんですよ。気味が悪いと言ってね。男性の性器と、女性の性器をどちらも持っているから、両親もさぞかし驚いたことでしょう。それでも教会に捨ててくれたのは、なけなしの情けだったのかもね」

 哀しそうにそういうテメノスさんを、放っておけない。そう思い、とっさに近づくと僕はそのひとを抱きしめていた。
 水に濡れていて冷たい身体だ。
 僕が、温めてあげなければ、そう、強く思った。もっと力を込めて、抱きしめて、濡れた頬に手をあてがう。至近距離で見つめ合う瞳は、睫毛も濡れていて、すっかりと冷え切って怯えていた。

「クリックくん、何をしているんです?気持ち悪くは、ないの?」

 テメノスさんの声が震えている。泣いているのかもしれない。実際翆の双眸は水の膜に覆われていて、僕が抱きしめた身体は小さく震えていた。

「どうしてです?気持ち悪いわけないじゃないですか。大好きなテメノスさんの事を、そんなことで気持ち悪いだなんて思うわけがありません。いいですか、僕は、毎晩テメノスさんで抜いてたくらい、好きなんですよ、貴方のことが」
「毎、晩……?」

 僕の腕の中でテメノスさんが動いて、僕の顔を上目遣いで見上げてくる。翡翠の目が見開かれてまん丸になり、長い睫毛が震えていた。驚いて、一瞬子供のような無垢な表情に見える。
 そんな顔をしないで欲しい。
 今すぐ襲いたくなってしまう。そうでなくても、胸に柔らかい乳房が押し付けられていて、乳首の感触もはっきりわかって、気が気ではないのに。

「そうです、毎晩、です。テメノスさん、好きです、大好きです……愛してます」

 そう言って僕はテメノスさんの薄い唇にキスをした。
 テメノスさんは、初めのうちは驚いたように口を閉ざしていたけれど、やがて諦めたのか、状況を理解したのかはわからないけれども、ゆっくりと唇を開いてくれた。
 だから僕はそのまま舌を侵入させてお互いに絡め合い、唾液を交換するようにぴちゃぴちゃと音を立てて熱を吸った。熱を持った舌自体が絡まり合い、熱を分け与える行為は、愛情を与える行為に等しい。
 こうして抱きしめてみると細い肩は、半陰陽だったからなのか。腕も腰も、確かに男性にしては細くて、どこか丸みを帯びている。そのまま細い腰に片手をあてて、下肢を抱き寄せると、若干の抵抗を見せるけれども、テメノスさんは僕に促されるがままだった。
 けれど、いくら何でも湖の中でいつまでも突っ立っていては風邪をひいてしまう。だから、僕はテメノスさんを横抱きにすると湖からあがって、丁度あった外套を行儀は悪いけれど脚で乱暴に広げて、その上にゆっくりと押し倒した。

「クリック、くん、……本気、なの?」

 僕に押し倒されたテメノスさんは、未だに状況が受け入れられないのか、ピンとしない、という顔をしている。けれど拒絶されてはいない。そこに脈があると思い、僕はテメノスさんの濡れた首筋に触れてみた。 先程まで水につかっていたから冷えているけれど、確かに温もりがあってしっとりと吸い付いてくる肌に、僕の心臓がどくん、と強く脈打つ。こんな風になるなんて、初恋を覚えた頃みたいだ。これからどうなるのか、わからない。そんな不安も、けれども眼下の美しい人を見ていれば吹き飛んでしまう。

「本気ですよ。見て、わかりませんか?」

 そして、無防備に晒されたふっくらとまろく膨らんでいる乳房に手を伸ばしてやさしく揉みしだくと、テメノスさんから甘い声が上がった。

「あ、ぁん……っ!」
「柔らかい……本当に、おっぱいがあるなんて……ふふ、なんだか得したみたいです。それにしても、こんなに大きなおっぱい、どうやって隠してたんですか?」

 ふにふにと柔肉を揉んでいるとその温もりと感触に心が満たされてくる。テメノスさんの肌は思っていた以上にさらさらで綺麗で、本当に女神の様だった。

「それは、……その、無理矢理晒しで潰して……」
「そんな……苦しくなかったんですか?最初から、仰ってくれれば、配慮したのに」
「慣れてますから。それに、そんな馬鹿なことを言うのは君くらいですよ。普通は気持ち悪いと思うものです」

 自嘲気味に吐き出すテメノスさんは、それだけの苦労や苦い思いをしてきているのだろう。確かに、これじゃあ一人にはしておけない。義兄弟だったロイさんはさぞかし苦労したことだろう、と関係のない心配をしてしまう。確かに胸をそのままにしていたら、どんな輩に狙われたからわからないから、旅をするにはそうするしかなかったのだろう――悲しいけれども、どれだけテメノスさんが強くても、襲われてしまえばそれまでなのだ。

 それに、この様子だとテメノスさんは自分自身の身体を忌避しているのだろう。そうでなければ、あんな言葉は出てこないはずだ。だったら、僕が認めなきゃ。認めて、そんな風に思う必要がないと、伝えないと。

「だって……こんなに綺麗ですよ?」

 言いながらぷっくりと膨れている乳輪を指先で刺激しながら、そのまま立ち上がっている乳首を爪先で弾くように繰り返し刺激すると、テメノスさんの身体がビクリと震えた。

「ぁ、は……んっ、そこっ、……だ、め……!」

 甘い声があがり、腰がゆらゆらともどかし気に動いている。テメノスさん、感じてくれているんだ。

「ふうん、テメノスさん、乳首、弱いんですね」

 調子に乗った僕は、テメノスさんの乳首を指先でこりこりとこねくり回したり、先端部分をぐい、と爪の先を押し込んだりすると、もっと甘い声がテメノスさんから漏れてきた。

「や、ぁ……ぁぁ……あぁ!」

 なんだ、やっぱりちゃんと快楽を拾えているじゃないか。可愛い、テメノスさん。

「おっぱいで感じてるテメノスさん、可愛いですよ……」

 テメノスさんの乳首を口に含んで舌先で転がし、唇で柔らかく食んでやると、「あぁんっ!やめっ」とテメノスさんの桜色の唇から甘い嬌声が聞こえてきて気が良くなってきた。
 テメノスさんは肢体をよじらせ、脚をくねらせて何かを我慢するみたいに目を強く閉じている。可愛い。そんな風にされると、余計に我慢がきかなくなるだけなのに。

「テメノスさん、可愛いです……ほんとうに、かわいい」

 そのまま乳房を優しく揉みながら、きゅっと結ばれた唇に、僕のそれを重ねる。
 すると少しだけ安堵したのか、テメノスさんの身体の強張りがほどけるものだから、僕は再び乳首を弄び出した。
 月明かりでも紅色に火照っている乳首は目立って、しかも唾液と水で濡れて光っているから本当にいやらしく、僕を誘惑している。そのままその尖りを口に含んでころころと舌で転がすと、またテメノスさんの口から甘く可愛らしい嬌声があがり、僕の下肢は熱を孕む。

「や、ぁ……あん、なに、これぇ……お腹の奥、切ない……」

 初めての感覚なのか、戸惑うようなテメノスさんの声。

 もしかしたら本当に初めてなんだろうか。どうしよう。たまらなく可愛い。そして、愛おしい。なんて可愛い人。ふるふると揺れる乳房と、存在を主張する乳首が初々しさも相まってとてもいやらしくて、僕は何度もそこにむしゃぶりつく。

「だ、め……わたし……わた、し……そんなこと、されると……」

 その都度可愛らしい声があがって、その下肢の間の可愛らしく綺麗な桃色の性器も立ち上がり、存在を主張していた。 先端部分からは透明な汁がしたたり落ちている。
 そちらも忘れてはいけない、と思い、僕は片手を添えてゆっくりと愛らしいペニスを扱く。

「はぁ、あ、だ、だめ、……両方は……ぁあんっ、だめ!怖い!クリックくん……!」

 初めての感覚に怯えて僕に身を寄せてくるテメノスさんを落ち着かせるように、優しいキスを何度も落としてやると、テメノスさんは少しずつ落ち着いてきてくれた。

「大丈夫ですよ、テメノスさん……僕が、ついていますから。怖くなんて、ありません。可愛いです……」
「……ん、ぁ……ぁ」
 されるがままのテメノスさんなんて、珍しい。いつもは憎まれ口の一つも叩くのに、今はすっかり僕に主導権を明け渡している。その落差も本当に堪らなくて、そして嗜虐心をこの上なくそそられた。何よりも、こんな無防備な姿、僕以外に見せたくはない。

「ぁんっ、あ……はぁんっ、おっぱいも、おちんちんも、両方なんて……っ、あ、あぁん……!!」

 ちゅぱちゅぱとわざとらしく水音を立てて乳首を吸って、同時に芯を感じさせる可愛らしいペニスを扱いていると、テメノスさんの腰がびくびくっと跳ねた。

「ぁあ―――――――ッ!!」

 そして、テメノスさんの愛らしいペニスからぴゅっぴゅっと透明な汁が流れ出ると同時に、乳房を震わせて達してしまった。
 ただ手で触れるだけでイッちゃうなんて……本当に、可愛い。
 こんなに初心な反応が見れるだなんて、思ってもいなかった。正直、テメノスさんの初めては、僕じゃないと思っていたから。
 僕だって女性を抱いたのはせいぜい商売でやっている人くらいで、慣れているわけじゃないけれど、こんなに簡単に達することが出来るのは、男女両方の性器があるからだろうか。
 そんなことをぼんやりと考えながら、そろそろ僕自身のはち切れそうになった息子の事も気になりだした。
 目の前には、はぁはぁと全身で息をしながら蕩けているテメノスさんの、触り心地もよくはちきれんばかりの大きさの乳房。乳首は相変わらずピンと立っていてとってもいやらしい。僕は、ごくり、と喉を鳴らした――獲物を見つけた、獣のように。

「テメノスさん、ごめんなさい……!」

 言うなり僕はズボンと下着をさっさとその辺に脱ぎ捨てて、テメノスさんの乳房の間に勃起したペニスを宛がうと、動き出した。視覚的にも、僕の赤黒いペニスがテメノスさんの大きくて白いおっぱいをつぶして動いているようで、たまらなくえっちだ。
 テメノスさんのおっぱいは肌触りもよく、綺麗で、その形を潰すように僕のペニスが往復している様は、あまりにも淫らで、余計に熱が膨張してゆく。

「や、あん!おっぱいで、やめて……!」
「だって、気持ちいいんですよ……テメノスさんの可愛いおっぱい……!」
 この行為だけでも堪らない。更に調子に乗った僕は、桜色の可愛らしい乳首と乳輪にペニスの先端を押し付けてぐいぐいと刺激すると、テメノスさんから甘い声が何度も上がった。

「ちくびっ、ちくびはやめて……わたし、ちくびは……!」
「弱いんですね?見ててわかります、すごく、可愛いですよ、テメノスさん……」

 いやいやをする子供の様に首を横に振るテメノスさんがあまりにも愛らしくて、思わずその唇にキスをしてしまう。それでもテメノスさんは収まらないのか、涙をためて僕を見上げてきた。

「クリックくん、本当に、するの……?」
「何を言ってるんですか、今更」
「でも、私は……」
「テメノスさんの身体は、綺麗です。本当に」

 僕はテメノスさんの愛らしいペニスを後ろ手に掴み、やわやわと刺激する。その感触すら、愛おしい。男のモノなんか触りたいなんて、今まで思ったことも考えたこともなかったのに、好きな人のものだとこんなにも興奮するものなのか。

「ひゃっ、両方は、だ、め……!」

 手で触れながら確かめてみると、テメノスさんのペニスの下に睾丸はなく、女性器があった。ペニスが女性のクリトリスのような役割を持っているのかもしれない。だからペニスを刺激することで、そこも濡れてくるのかも。そうすれば、僕のペニスをテメノスさんのナカに入れることが出来る。そう思うとまた暴発しそうになり、僕のペニスは大きさを増した。

「や、あ、……クリックくんの、おちんちん、大きくて……こわ、い……」

 怯えて瞳を震わせているテメノスさんも、最高に可愛かった。端正な顔が恐怖と快楽がまじり合った表情をしている。ああ、もう、食べてしまいたいくらいに可愛い。この手で閉じ込めて誰にも見られないようにしてしまいたい。

「怖くありませんよ、テメノスさんが可愛くて、興奮してるだけです」

 テメノスさんのペニスから手を放して、再び愛らしい乳首を刺激しながら乳房を寄せるようにして僕自身のペニスを往復させる。いよいよ射精感が高まってきて、僕はそのままテメノスさんのおっぱいと顔に思いっきり精液を吐き出してしまった。

「はっ、はっ、……あぁ……テメノスさん、ごめんなさい、穢してしまいましたね……でも」
「……で……も、なに?」

 精液をかけられたショックで呆然となっているテメノスさんは、とてつもなくえっちだった。
 上気して赤くなっている頬も、薄く濡れて光る唇にも、膨らんだ乳房にも、そして立ち上がっている乳首にまで、僕の欲望がたっぷりかかっている、その光景はあまりにも背徳的で、僕のペニスは再び元気を取り戻してきた。僕は調子に乗って、テメノスさんの耳元で、わざと低い声で囁く。

「これからもっと、穢しちゃいますから……」

 そうすると、テメノスさんの身体がふるりと震えた。



     ***



 テメノスさんを泣かせてしまった。
 正確には、僕が瀕死の重傷を負って、テメノスさんが限界まで魔力を駆使して僕を生かしてくれた。そして僕が目覚めた時、テメノスさんは目を腫らして、涙をボロボロとこぼしながら僕に縋りついて、嗚咽を繰り返して何も言えなくなってしまって、えづきながら何度も僕の名を呼んでいた。
 その姿を見て、僕は胸がぎゅっと掴まれたみたいに痛くて、その身体を抱きしめることしか出来なかった。ごめんなさい、そう繰り返すしか、できなかった。
テメノスさんの身体はどこか頼りなくて細くて、僕は思わず力を込めていた。言葉で何かを伝えるよりも、その方が早いと思ったからだ。
 それでもテメノスさんは、暫く何もいわずに僕の腕の中で震えていて、だからもっと強く抱きしめた。
あまり力を籠めすぎてしまっては痛いと思ったから、勿論やさしさの範疇で、だけれど。

「テメノスさん、……大丈夫ですよ、僕は、ここにいます」
「……クリック、くん……」

 宿の部屋に二人きり、というのもあるだろう。
 テメノスさのお仲間さんたちは気を遣ってくれたのか、僕たちを二人きりにしてくれた。そして、キャスティさんの薬のほかにも限界まで魔力を使ってしまったのもあってか、テメノスさんは僕の腕の中で僕に体重を預け、そして僕の胸元に耳をあてて、目を閉じた。そしてそのまま何かを確かめる様に黙っている。

「あ、あの、テメノスさん……?」
「よかった、生きてる……本当に、君が、生きている……」
 その声は、まだ、鼻声だ。

「君を喪ったと思った瞬間、……もう、冷静ではいられなくなりました……いえ、真実を追っていた時は、それでも、まだ、なんとかなったんです、でも……全てを終えてから……ふと、思うようになったんです。すべて私の所為じゃないか、と。私が、君を死地に追いやったのではないか、と」

 哀し気に言うテメノスさんに、僕は首を横に振って否定してみせた。そんなことはない。きっと、テメノスさんがいなくとも、僕はいつか聖堂機関の不正に気付き、或いは暴いてしまったに違いないと。それは、 僕の性格上、どうしようもないことだったのだと。
「いいえ、違いますよ。きっと僕は、いつか、聖堂機関の真実に辿り着いていた気がします。そうでなくとも、最近は本部を疑うことが多かった……だから、とはいえないけれど、そのことでテメノスさんが気に病む必要は、ありません。それに、あのまま死んでいたとしても、あなたはきっと、真実に辿り着くと……信じてましたから」

 腕の中でまだ震えるテメノスさんの背をゆっくりと撫でながら、僕は子供に言い聞かせるようにそう告げる。
 それでもまだ、テメノスさんの眉は下がったままだ。
 ……こんなにも、傷つけてしまったのか。

 僕の軽はずみな――否、軽はずみ、ではないけれど、後先考えない行動が、こんなにもテメノスさんの心を削ってしまっていただなんて、思いもよらなかった。

「……ごめんなさい。僕は、真実を知りたかった。だから、……例えあのまま死んでいたとしても、後悔は、してないんです」

 これが、僕の偽らざる本音だ。
 それは、テメノスさんがどうとかは関係ない。
 真実を白日の下に晒す事、それが大事だったのだ。
 いつだったか、ロイさんに見出してもらった「清き炎」の導きに従えば、それは当たり前の事だった。

「……ふふ、そうですね……そんなクリックくんだから、私も好きになった……ね。君の事、……本当に大切になったのはあの夜からですけれど、それ以前から無意識に、君のことを気にかけていたんだと思います。だから……本当は、君のたどった運命を、否定するのは違うと思ったけれど」
「……テメノスさん?」

 そこまで言うと、テメノスさんは僕の腕の中で俯いてしまった。銀色の旋毛と、震えている睫毛。泣いては……いないだろうけれど、どこかその肩は頼りない。もっと身体を密着して、僕の存在を分かってもらえるように、両腕をぎゅっと僕の身体に押し付けるようにして、テメノスさんを抱きなおす。腕の中に、テメノスさんの甘い匂いが充満した。

「……君は、あたたかいね。本当に、……君を喪うかと思うと、怖くて……それで、私は必死で……ガラにもなく超過回復の魔法を使ってしまって……」
「超過回復?!そんな、身体に負担がかかるような大魔法じゃないですか?!お身体は、大丈夫なんですか?」

 僕が慌てた声を出すと、テメノスさんは小さく僕の腕の中で身じろぎして笑う。その目にはうっすらと涙の膜が張っていたけれど、端正な顔に笑みを浮かべ、僕の唇に細く白い指先を宛ててテメノスさんは続けた。

「それを、君が言うの?無茶したのは誰?」

 それを言われてしまうと、何も言えない。
 確かに僕は真実を追っていた。そして、絶対に勝てないであろうカルディナ元機関長の剣に切り捨てられた。あの時は、勝てるとか勝てないとかではなかったから。

「……それは、その……」
「ふふ、いいですよ。そんな君が、好きだから、ね。でも、もう、一人で無茶はしないで。約束ですよ」

 私がいるから、ね。
 そうつけ加えられるとどんな言葉も言えずに、僕は黙って可愛い指先にキスをした。
 すると、テメノスさんは驚いたようにちょっと目を丸くした。
 僕はそのまま、指先を唇に変えて、優しいキスを繰り返す。テメノスさんの細い腰に手を回すと、テメノスさんは角度を変えて僕の唇を食んだ。そのまま、僕は頃合いを見てテメノスさんの薄い可愛らしい唇を割り開いて、舌を入れる。
 テメノスさんも僕の意志に応じてくれ、舌を絡め合い、辺りには濡れた音が響き渡りだした。唾液を交換しあい、熱を与えあい、テメノスさんの腕が僕の頭を抱えてもがく。それでも僕は飽き足らなくて、テメノスさんの舌を吸いながら、法衣の前を開き脱がせ出した。

「ぷ、は……く、クリックくん……‼」

 抵抗するように顔を離すテメノスさんを抱き寄せ、チラリと覗いた鎖骨に噛みつくようなキスを落とす。薄い肌に歯を立てると、「んぅ、……あ」と甘い声が僕の耳を犯した。

「テメノスさんが、欲しいです……ダメですか?」

 甘える様にそう告げると、テメノスさんは困ったような顔をしてから、僕の頬に手を這わせて、それからそっと首筋に、そして簡素な麻のシャツごしに僕の傷跡があるであろう箇所をなぞってゆく。ああ、やっぱり傷つけていた。そう思いながら、その細い手を握った。
 そして、また、キスをする。愛情を、分け与えるために。僕の存在を、ちゃんと生きているんだと、わかってもらうために。
 今度は軽い、触れるだけのキス。そのまま唇を首筋に、鎖骨に、そして法衣とその下のチャーチスモッグをはだけさせて、おっぱいを出してみれば、もう感じているのかほんのりとふっくらしている乳輪にも。

「やん……そこ……」
「テメノスさん、胸隠すのやめたんですね。……その方が、かわいいですよ」

 そう、驚いたことに、僕が目を覚ましたら、目の前にいたテメノスさんは胸元がおおきく膨らんでいて、つまり、胸があることを隠していなかった――それは、どういう心境の変化だろうか。あの時、僕が初めてテメノスさんを抱いた時は、テメノスさんは自分の身体を忌避していたはずで、胸も潰していた。
 けれど、今は違う。
 何か、あったのだろうか。

「……もう、君、本当に鈍いんだから……わからないですか?」

 わからないか、といわれても、……正直、わからない。
 僕が何かしたのだろうか?
 何を?
 テメノスさんを悲しませるようなことはした覚えはあるけれど、その逆?だろうか。それは、生憎身に覚えがない。
 僕が全然わかっていないという顔をしていると、テメノスさんはこんな雰囲気なのに溜息を落として、僕の頬に触れてきた。

「君が、愛してくれたからですよ。わかりませんか?君が私をの事を散々かわいいだのきれいだのと、いってくれたから……吹っ切れたんです。ソローネくんにも相談はしましたけど……」

 ああ、やっぱりソローネさんは知っていたのか。
というか、きっと旅の仲間の方たちは皆知っているのだろう。

「もう、こんな時に話すようなことではないでしょう?……続けて?」

 そう言って、テメノスさんは僕の鼻先にキスを落とす。
 ちゅ、と触れるだけのキスだけど、テメノスさんの端正な鼻梁や、長い睫毛、そして底の深い翆の瞳が目の前にあって、僕はどきどきしていた。

「は、はい……」

 そのまま、ふくれたままの乳輪を爪先でゆっくりと輪を描くようになぞりながら、立ち上がってきている乳首にも指を伸ばしてゆく。

「ふぁ、あ……ん……そう、……そこ……もっと……」

 僕の手で、快楽を得て、僕の思うがままになっているテメノスさんは、無茶苦茶可愛い。
今だって目を潤ませて僕を見ていて、大きなおっぱいを僕に押し付けて、腰を揺らして刺激をせがんでいる。ほんとうに、可愛くて仕方ない。

「テメノスさん、気持ちいいんですね……腰、動いちゃってますよ」
「ぁ、……もう、いわないで……」

 甘ったるい声が僕の耳を犯す。その声に火をつけられて、僕は目の前にある大きなおっぱいに顔を埋めたくなり、はだけられた胸元に顔を近づけると、そっとたっぷりの柔肉を舐めてみた。

「や、ちょ、……クリックくん?!」
「テメノスさんのおっぱい、おおきくて、かわいいです……僕の好きにして、いいですよね?」
「……それは、……いい、……けど」

 許可を得た僕は、そのまま柔肉を舌先で揉むように舐めまわして、それから両手でも揉み解しながら、乳首にも刺激を与えていった。
その都度テメノスさんからは甘い嬌声が飛び出てきて、腰が揺れ、すごくえっちだった。そして柔らかいおっぱいに顔を埋めてそのまま顔面でおっぱいの肉を味わうようにたっぷり舐めまわした。

「ちょ、クリックん、……それ……だめ……」

 テメノスさんの制止もよそに、僕は目の前のおっぱいに夢中なっていた。まるで、子供みたいに。
そう、子供というか赤ん坊みたいにそのまま乳首もしゃぶりつくそうと思って、口に含む。本当に甘いように感じられる乳首はほんのりと熱を持っていて、硬くなっており、乳頭部分を舌先でつついたり転がしたりすると、テメノスさんはその都度甘くて蕩けた声を出してくれた。

「やぁ、ちくび、……おっぱいも、そんなふうにされたら……っ」

 その瞬間、かくん、とテメノスさんの身体から力がぬけて、甘い吐息が漏れた。
 もしかして、イっちゃったのだろうか。
 僕は夢中になっていたおっぱいから顔を離して、視線を下に向けると、法衣の下にある性器が盛り上がって法衣を濡らしていた。

「テメノスさん、イっちゃったんですね……かわいい……」

 そういって頬にキスをする。テメノスさんは脱力しているのか、抵抗せず、ただ僕に縋るように身体を寄せてきた。

「ぁ……もう、君、がっつきすぎ……」
「ご、ごめんなさい……テメノスさんがかわいくて、つい」

 テメノスさんは少し呆れたような表情をしたあとに、くすりと笑う。

「いいですよ、それより続き、……ね?」

 そういうと、まるで余裕があるように妖艶に微笑むのだから、反則だ。僕の腹の奥がずくりと重く疼いて、抑えつけている欲が膨れがる。

「わ、かりました……テメノスさん、脱がせますね……」

 そういって法衣に手をかける。テメノスさんは止めず、逆に僕の頬に触れて撫でてきた。その感触がくすぐったくて、僕はつい笑ってしまう。テメノスさんは法衣の下には薄手のチャーチスモッグを着ているけど、上には下着はつけていなかった。もしかしたら、下も?そう思いながら下に手を伸ばすと、流石に下着は着けていたけど、よく見たら女物だった――これも、心境の変化?それとも、ソローネさんの差し金?
どっちにしても、無茶苦茶えっちだった。女性ものの薄くて小さな下着から、テメノスさんのピンクできれいなおちんちんがのぞいていて、下着は先走りの汁と愛液でぐちゃぐちゃになっている。
 僕は用をなさなくなっている下着を脱がそうとすると、テメノス差は素直に脚をあげてくれた。

「わ、テメノスさん……こっちも、すごいことになってますね……おまんこ、ひくひくしてて本当にえっちですよ……」

 おちんちんもだけど、それよりもおまんこの方が愛液に濡れそぼってそれはもうえっちで、僕の目を惹いた。だから僕はそこに顔を近づけると、襞になっている部分を舌先で愛撫し出した。

「ひゃんっ、そこっ、……そんなトコロ……舐めちゃダメ……‼」

 テメノスさんはとっさに僕を抑えようとするけれど、僕はもう愛液で濡れそぼっている媚肉に舌を這わせていた。ぬるぬるとした熱い感触が僕の舌先に触れる。
 とてつもない雌の匂いに頭がくらくらしてきて、僕の欲望も頭をもたげてきている。いやらしい水音を立ててそこを舐めていると、テメノスさんは阻止するように僕の頭を両手で抑えようとするけれど、それが余計に刺激になるのか、ひっきりなしに嬌声をあげていた。

「やぁっ、もう……っ、あぁんっ、ダメ、なのにっ……もう……!!」

 とぷとぷと溢れてくる愛液を唇で受け止めてそのまま飲み込みながら、膣内に舌を侵入させる。

 テメノスさんの膣内はとても熱くて、媚肉が蠢いていてえっちだった。そのままクリトリスがわりのおちんちんに向かうように舐め上げると、テメノスさんがよりいっそう高い声をあげる。

「ぁああああ――――っ、ダメッ、そこは……!!」

 そしてまた、肢体をしならせてびくびくと痙攣をして、おちんちんの先とおまんこからたっぷりの熱い汁を吐き出した。
 それが僕の顔を濡らして、えっちな匂いをたっぷりと浴びた僕はいよいよ我慢ができなくなり、テメノスさんの身体の向きを変えてベッドに押し倒す。

「ク、クリックくん……?」

 少しの怯えた表情と、期待している瞳の奥の光。ああ、そんなに誘わないでください。本当に我慢できないんです。

「テメノスさん……僕……テメノスさんに、挿れたい、です……いいですか?」

 そういうと、テメノスさんはぷ、と吹き出す。
 僕は何か今おかしなことを言っただろうか?

「あのね、君、もう……本当に……いちいちそういうことを聞かなくてもいいの」

 そういって微笑んでくれた。それなら、と僕はズボンと下着を脱ぎ捨て、ついでに上半身のシャツも脱いでしまってから、改めてテメノスさんに向かい合う。
 テメノスさんは法衣とチャーチスモックを胸元と下半身だけはだけさせて、つまりお腹のあたりだけにひっかけている状態で、中途半端に着衣状態なのでそれも異様にえっちだった。
 しかもおっぱいは張りがあって大きいし、おちんちんもぷるぷると震えながら勃っているし、これを据え膳と言わずして何というのだろう。僕はテメノスさんの薄く筋肉のついた太ももに手をかけると広げさせて、おまんこが見えるようにした。
 そこは期待になのかひくひくと蠢いていて、とてつもなくいやらしかった。しかもさっきまで舐めていたから僕の唾液と愛液が混ざっててらてらと濡れているから余計にその動きが目立って、ピンク色の膣内まで丸見えだった。
 僕は、ごくり、と喉を鳴らす。
 そして、割り開かれている秘所に、僕自身の先端を宛がうと、ゆっくりと押し進めていった。

「っふ……ぁ……きて、る……熱いのが……」
「テメノスさん。ゆっくり挿れるので、大丈夫ですから」

 そう言ってあてもなく揺れているテメノスさんの手を握りしめながら、腰を進めていった。
 テメノスさんの中はとろとろに蕩けていて、本当に最高だった。僕のおちんちんを締め付けて、さらに奥へ奥へと誘うように動くものだから、逆らえるわけがない。侵入している最中にも、テメノスさんの熱いおちんちんとも触れるものだから、熱同士が触れ合ってたまらなかった。

「やぁ、あ……おちんちん、さわらないで……っ、きちゃう、きちゃう、からぁ……‼」
「いいですよ、イって、ください……」

 ずぷ、ずぷ、と身体を押し進めながらテメノスさんの方に身体を傾けると、胸同士が触れてそれでまた欲望に火がついてしまう。けれど、ゆっくりと動くと決めたのだから、無茶はしたくない。そうでなくても、初めての時なんて外で、しかも早急に進めてしまったから、今回はもっと余裕をもちたい。

「クリックくん、……わたし、だいじょうぶ、だから……もっと、はげしく、して……?」
「……‼」

 テメノスさんの甘く蕩けた表情と声に、僕はどうしていいか、からなくなった。
僕としては、テメノスさんをぐずぐずに蕩けさせて、沢山感じてもらって、もう快楽の中でわけがわからなくなるくらいになって欲しいのに。
 だから、頑張って我慢してるのに。
 なのに、そんなことを言われてしまったら。

「テメノスさん……っ!!そういうことを言うのは……っ、反則ですよ……‼」

 そして、ゆっくり進めていた僕の一物が、いよいよ最後まで入ってしまった。

「テメノスさん。わかりますか?僕のおちんちん、今、テメノスさんの身体の中に全部、入っちゃったんですよ」

 そう言うと、テメノスさんはぱちぱちと瞬きをしてから、お腹のあたりをさする。
 あぁもう、この人は……!!
 どうしてそういう、人を煽るようなことをしたり言ったりするんだろう。やっぱり、テメノスさんに女の人の格好はさせられない。こんなにえっちで可愛らしい人だから、いつ何時どんな輩が変な事を考えてしでかすか、わかったものじゃない。

「テメノスさん……それ、わかってやってるんですか?」

 テメノスさんはよくわかってないようで、それよりも、と腰をぐい、と動かしてくる。ああもう、本当に‼

「もう、テメノスさん!だから、僕は、優しくしたいんですよ……!!」
「でも、もどかしくて、私は、早く、欲しいんです……」

 それなら、もう我慢しなくてもいいのか。
 僕の中の狂暴な欲が頭をもたげてきて、テメノスさんの細い腰をがっちりと掴むと、ぐ、ぐい、と腰を最奥に届くように動かす。

「ぁああんっ、そこ……っ、そこ、もっとっ……奥に……きて……‼」
「テメノスさん、もう、僕、我慢しませんからねっ……‼」

 そのまま腰を乱暴に動かしだすと、テメノスさんの可愛い唇からはあられもない声が漏れだす。僕の動きに合わせて大きなおっぱいと可愛らしいおちんちんが揺れて、とてもえっちで、僕のモノがテメノスさんの中で大きく膨れ上がる。けれどもテメノスさんの膣内は僕のおちんちんをぎゅうぎゅうと遠慮なく締め付けてくるから、腰にぐっと力を入れながら抽出を繰り返した。

「ぁあ、っ、い……あっ、ぁあっ、……もっ、……とっ、……おく……おくに……っ!!」

 テメノスさんの顔は快楽に塗れてぐちゃぐちゃで、目も欲望にまみれてトロンとなっていて、その唇から漏れる言葉も意味をなしてはいない。

「テメノスさんっ、テメノスさん……っ、かわいいっ、かわいいです……っ!!」

 かわいい、と言うとテメノスさんの膣内がきゅっと締まるので、僕は繰り返してその言葉を告げた。きっと無意識なんだと思うけど、テメノスさんも腰をよじらせ、僕の動きを誘う。
 僕はがつがつと最早優しくなんて考えられないような乱暴で獣じみた動きで、テメノスさんを犯していた。
 そして何度も何度もテメノスさんの膣内を、その奥にあるであろう子宮口を犯して、熱っぽい胎内にたっぷりの精液をどくどくと吐き出したのだった。