きざはし

 戴冠式は、全て無事に済んだ。実際に王冠を戴いたペレアスの、バルコニーからの演説は、先日のそれとは比較にならぬほど様になっていた、とミカヤも思う。それはサザも同じだったらしく、妙に感心したようなことを言っていた。弟が、他人をそのように認めることなどはそうないことだったから、ミカヤはよい傾向かもしれないと、弟のためにそう考えた。
 形式じみたものは全て終わり、デイン王国は、ひとつの王国としての出発点に、三年ぶりに立つことがかなった。
 民の熱狂は、それまでの駐屯軍の圧政の反動からいつ終わるとも知れず、ネヴァサのありとあらゆる場所で、新王の名が叫ばれ、人々の顔には、久方ぶりの笑顔が戻った。
 そのことに、自分たちが――自分が一役買えたということが、ミカヤの中で、言いえぬ誇らしい思いとなり、胸を満たす。夢心地のようだ、と、物静かな彼女にしては珍しく、頬を上気させながら、ミカヤは弟サザと共に、熱狂を眺めていた。

「あ、ミカヤ」

 突如呼び止められ、何事かと振り向けば、そこにいたのは新王その人だ。ミカヤは慌てて佇まいを直し、サザも――彼にしては精一杯に―姿勢を、わずかに正す。

「そう、畏まらなくても……というわけには、いかないか。もう、僕はデイン王なんだった」
「はい。ペレアス様がいらっしゃったから、今の、この喜びがあるんです」
「そうだね。でも、それは僕一人のものではない。ミカヤ、サザ、暁の団…それに、デインのみなの心が、一つになった。デインという国を、再び、復活させたいと願う想い。それがあったから、今、僕はここにいるんだ」
「そう、ですね」

 自然と、顔が笑みをつくる。やはり、この人に間違いはない。ミカヤは目蓋を落としながら、そう思った。こうして言葉をかわしていても、わかる。ペレアスが最初から抱いていた、静かな、だが強く、しなやかな憂国の想い。それは、この青年を形成している全てではないのか――一瞬、ミカヤにそう錯覚させるほどだった。

「それよりも、いつも一緒のラグズの姿は?」

 ペレアスの次なる言葉は、だが、ミカヤを一瞬で夢心地から現実へと引き戻す。ラグズ。ペレアスは確かにそう言った。そして、常にミカヤに付き従う――ハタリの女王の側近・オルグの事を、王は言っているのだ。
 にこやかなペレアスの様に反して、サザは視線を微妙にそらし、ミカヤもまた、どう答えるべきか、迷い目を伏せた。一時協力をしてくれたハタリの女王やラフィエル王子は、解放戦争の折はトパックらラグズ奴隷解放軍と共にいてもらった。そのお陰で、余計な混乱を抑えることが出来たし、反ラグズ感情が強いデイン人の只中にあるにも関わらず、大きな騒ぎにもならなかった。
 だが、ペレアスは彼らの存在を知っていた。よく考えてみれば――そして、この若き王の性格を考えてみれば、当たり前である。何せ、義勇兵の名前や所属まで、覚えていたのだ。それを、ペレアスは前線に赴けない自分が出来る、数少ないことなのだ、と言って、はにかむように笑っていた。それが、おそらくは彼に出来る、気弱な彼なりの「忠臣」イズカに対する反抗だったのかもしれない。

「…あの、ですね、…ペレアス王」
「いつも、ミカヤの側にいるから、ミカヤのところにくれば、会えると思ったのだけれども」
「え?」
「この国は、この国を解放するために、手助けまでしてくれたラグズ奴隷解放軍にも、まともに感謝することもできない、それも許されない。今のままではそういう、国だ」

 自信なさげな口ぶりとは裏腹に、握り締められた拳は、震えていた。心の底から、この国の現状を嘆く者の表情を、若き新王はしていた。それは、この喜びの場にはひどくそぐわない。

「それは…」

 一体、何を言えばいいのか。ミカヤは、王に対して言葉を失ってしまった。サザはミカヤよりも更にその衝撃は、深い。他人の心のうちをある程度ではあるが感応出来るミカヤですら、改めてペレアスの想いを目の当たりにし、頼りなげな風貌とは裏腹に、その内に秘めたる熱の篤さに驚かされているのだ。

「だから、あのラグズがこの王宮に出入りするための方便が、必要だと思って」

 実は、ツイハークに相談したのだけれどね。照れるように、ペレアスは付け加えた。ミカヤとサザ、両名が言葉を失っていることに気づいているのか、気がついてはいないのか。ペレアスは、いつになく饒舌だった。

「本当なら、僕の客人だということにするのが一番なのかもしれないけれど」

 情熱からほとばしる言葉を、ペレアスは一度区切った。わずかに、沈鬱げなものがその面に浮かぶ。ミカヤは――あえてその心に触れることもなく、そこにこの若き王の苦悩の一端を、読み取った。
 気遣うようなミカヤの視線に鼓舞されたのか、ペレアスは小さく首を振る。それは、己の無力さをありありと物語るようで、ミカヤに一抹の不安を抱かせた。

「……僕にはまだ、力がないからね。せめて、奴隷という扱いなら、反発も少ないと思う」

 奴隷。その言葉にとっさに反応したのは、ミカヤではなくサザだった。感情を露にせぬことを常とする彼にしては珍しく、瞳の奥に怒りを宿し、それを隠そうともせず、声を荒らげる。

「奴隷、だって?あんた、この国を……」
「待って、サザ」

 さえぎるようなミカヤの声と、表情の厳しさは、一瞬でサザを黙らせた。
 サザの口から飛び出すであろう批判を――ラグズ奴隷解放軍という組織の首領を友人に持つ青年が、この待遇に是とうなずくわけがない、その批判は甘んじて受けるつもりであったペレアスは、いささか肩透かしを食らった。だが、いずれにせよミカヤもサザも、次なる言葉を待っていることには、変わらない。

「勿論、客人に対してこんなに侮辱的な扱いは、ないと思う。ただ、デインという国の、…差別感情の根強さは、理性的なものではなく、感情に起因するところが大きい。だから、そう簡単に、どうにかなるものじゃない」

 入っている内容はともかくとして、その嘆息の重さが、揺ぎない現実というものをミカヤとサザに突きつけた。
 ラグズと接して、共にあり、言葉をかわせばわかりあえる。いかに差別感情がこのデインという国に根強く存在していようと、変わるきっかけがあれば、変わることなどは容易だ。自分たちがそうだった。ミカヤも、サザも、何の疑いもなくそう思っていた。特にオルグなどは、解放軍と暁の団が合流する前から、ミカヤたちに助力してくれている「仲間」なのだ。
 だが、ペレアスはそうではない、と言う。怪訝な瞳をするミカヤとサザに、ペレアスは力ない笑みを浮かべ、頷いた。

「結構な、嘆願が……あったんだ。何故、半獣が銀の髪の乙女と行動を共にしているのか。何故、半獣が、我が物顔で陣営内を歩き回っているのか。何故、デインに、半獣の姿があるのか」

 王の言葉に、ミカヤはとたんに顔を曇らせ、サザは信じられないものを目の当たりにしたように――或いは蔑むように、瞳を見開き、そして色を失う。王の御前というのに、小さな舌打ちまでしてサザは憤りを露にしていた。
 信じがたいことだった。サザにしてみれば、実際に、侮蔑すべき事実だ。自分たちと共に戦い、何の益もなく協力してくれた「友人」たちに対して、同朋のとった態度が、信じられなかった。何度も命を助けられているのに。
 改めて言葉にせずとも、サザが言わんとしていることを、ペレアスもまたよく理解していた。オルグだけではない。ラグズ奴隷解放軍に所属するムワリムとビーゼ。そして、ハタリの女王ニケと白鷺王子ラフィエル。彼らの協力がなければ、事はそう容易には運ばなかったであろうことを、例え戦線から遠く離れていようと、知っている。何より、ペレアスのラグズ蔑視感情を是正させるきっかけを作ったのは、あの、トパックという真っ直ぐすぎる情熱を抱く少年であり、彼の育ての親でもあるムワリムだ。
 ペレアスは言葉を続ける。言い辛そうではあったが、しかし言葉によどみがないことに、ミカヤのみ気がついていた。

「ラグズの、戦いの技術や力は、我々ベオクとは比べ物にならない。その、彼らは、銀の髪の乙女にならば従う、だから、恐れる必要はない。彼らには、そう言って、納得させていたけれど、流石に平時ではその言い訳では不十分だろう。ラグズという存在だけで、人々は不安にもなる」

 確かに、去り際にトパックらが残した言葉は、姉弟双方の心の奥底にひっかかってはいた。
 それでも、なんとかなる。自分たちが是正できた認識だ、今は反ラグズ感情の強い人々も、言葉をかわし、互いに理解しあうことで、和解してゆける。
 勝利の美酒は、一瞬にして過去の苦節を忘却させてしまう。王都解放という偉業を自らなしえたという幸福感から、二人は現実というものを、どこか希望に満ちた、「どうにかなる」ものだと、思い込んでいた。

「何故、ラグズが、差別されるのか。それは、彼らが、ベオクとは異なる姿をして、ベオクなどより遥かに優れた強い力を持つから…けれども言葉は通じる。だから、言葉をかわせば、意思の疎通は出来る」

 ミカヤが小さく頷き、サザもそれに倣う。そうだ。王の言う通りではないのか。そして、デインという国の王は、その言葉を、気弱な性根とは裏腹にはっきりと語るペレアスその人ではないのか。
 同一の疑念が、違う言葉で、姉弟の脳裏をよぎる。

「ならばなぜ、今、デインのみならず、テリウス中で、尚もベオクとラグズの二つの種が、分かり合えないのだろう。ハタリの里のように、なれないのか」

 女王ニケが語った「理想郷」そのことまで、ペレアスは知っているというのか。ミカヤは、己がペレアスと出会った時に抱いた確信が、現実のものであったという認識に、全身が奮えるような錯覚を覚えていた。この青年は、この気弱で人目を憚るような態度と物言いをしながら、信じられない程の熱意を秘めている。それが、すべて、デインという国を創る、その方向に向いている。
 人が、これほどの思いを抱けるものなのか――自身もまた、憂国の思いから立ち上がったミカヤにしてみれば、この若き王はひどく己と重なり、投影するに難くない存在だ。
 どこか、その信念、願いという点において一体化している思いすらもあった。そして、ミカヤが具体的に抱けなかった思念、理想を、ペレアスは淀みなく、語るのだ。

「一人ひとりの認識を変えることは、程度の差はあれど、そう、難しい事じゃないかもしれない。けれど、それが、集団となると厄介なんだよ。父アシュナード程の威光や求心力が僕にあれば、強引にそれを是正できるかもしれない。でもそれは、根本的な解決には、ならない」

 ミカヤは、王の言葉に食い入るように聞き入っている。姉の常とは違う様子に、サザはやや居心地の悪い思いをしていた。ペレアスの語るものを理解出来ないのではない。その言葉が、姉の関心の全てを攫ってしまっているのが、面白くなかった。サザにとっては、国がどうあろうと、姉ミカヤが、彼女の意思の元生きていれば、それでよかったのだ。

「そして、この国は、ラグズを敵だと教え込んで、排斥すべきものとして、兵士達を教育してきていたんだ」
「そんなこと……知りませんでした」

 ミカヤは恥じ入るように、わずかに顔を俯けた。
 ジルは、一度もそんな事を言ってくれなかった。当然、質問をしなかったのだから当たり前かもしれない。けれども、民の英雄、銀の髪の乙女などと崇められ、突然の担ぎ上げに苦悩しながら、それでもデインの為にと必死に戦ってきた。その事に対する驕りの感情が、わずかではあるがミカヤの中になかった、などとは言い切れなかった。
 その証拠に、本来国を牽引してゆくべきペレアスという存在を、信頼しながらも、だが、この青年の内にあるものの正体を、今初めてミカヤは知ったのだ。

「僕も、ジルから聞いて、初めて知ったよ」

 穏やかに笑うその顔を、何やら見てはいけないような気がして、ミカヤは顔を俯けたままだった。
 それでも、ペレアスは淀みない言葉を続ける。ペレアスにしてみれば、ミカヤやサザは、タウロニオらと同様、数少ない、「自分の考え」を聞いてくれる相手だった。少なくとも、イズカやアムリタのように、それを否定し、我が意を通そうなどと強引な真似はしない。王都を前に、拙い言葉ながらも皆を鼓舞した経験が、どこか、この青年を変化させていた。

「だから、改めるならばまず、そこからなんだと思う。士官学校の教育方針の検討は勿論だけど、その方法では貴族達しか変わることは出来ない。本当にラグズに脅え、理解出来ていないような貧困層は、いつまでたっても、今のままだ」
 その言葉にも、口調にも、自ずと熱がこもる。
「本当にラグズという存在を理解しえないのは、彼らの圧倒的な力の前に、怯えるしかない。武器を持たない、市民や農民たちだ。恐怖を前に、その恐怖の対象を理解しろ。そんなことを、彼らに言えるわけがない。皆が皆、君たち暁の団のように、小さな勇気を持てるわけではないんだ」

 ペレアスの言う「勇気」という言葉それは、ミカヤにとっても、サザにとっても、理解に苦しくないものだった。
 暁の団を支持してくれたネヴァサ市民は大勢いた。けれども逆に、駐屯軍を煽るような真似を、と、苦言をぶつけてくる輩がいなかったわけではない。
 だが、誰も彼らを詰れなかった。詰ろうなどと、思えなかった。それほどの苦境に、デインの国民は立たされていた。

「けれど、そんな彼らは間違いなく、このデインを担う、象っている、かけがえのないデイン国民だろう。彼らがラグズという存在について知る機会は、絶対に、必要なんだ。ラグズという存在、ベオクとの違い、二つの種族の事。まずは、相手を知ること。それがやがて、理解へと繋がる。きっかけ、可能性が必ずそこに見出せるはずだから。たとえ、何年かかったとしても」

 そこまでを、ミカヤとサザに対して語りながら、だが、ペレアスは二人を見てはいなかった。あくまでもそれらは、自身に対する命題を課すがごとく、己に向けられているものだった。
 すっかり沈黙してしまった姉弟の姿を、改めて見たとばかりに、言葉に区切りをつけたペレアスが、驚いたように顔をあげ、二人の顔を眺めながら照れたように笑う。

「あ、ああ、ごめん。そういう事を話すつもりじゃ、なかったんだ。兎に角、今のデインで、ラグズの姿を認められるとすれば、ベグニオンからの逃亡奴隷や輸入奴隷しかない」
「わかりました」

 間髪入れず答えるミカヤに、ペレアスは再び驚く素振りを見せた。ミカヤはゆっくりと、頷く。

「ミカヤ?いいのか?」
「……すぐに、どうにか出来るわけじゃない。けれど、王は、時間はかかるけど、それをどうにかしてくださると言っているの」

 己の意図をほぼ汲み取ってくれた事にペレアスは安堵のため息をもらし、サザは不承不承ながら納得したように、表情を動かす。

「オルグさんのことは、お考えあってのこと。それで、宜しいかと存じます。けれど、直接仰ってください。今と、同じ言葉を……ラグズの、あの人に」
「ああ。約束するよ。本当ならば、僕から彼に会いに行かなければならないことだけど」

 はっきりとしながらも、相変わらずの物言いに、ミカヤは思わず小さく笑った。

「いいえ、それは、駄目です。もう、ペレアス様は、デイン王なんですよ。ご自分で、仰ったじゃありませんか」

 一瞬、場を和やかな空気が包む。その空気を破ったのは、聞きなれた、しわがれた声だった。

「王!ペレアス王!一体どこにおられますかな!この期に及んで、一体、この哀れな老骨めにどのような苦労をかけようとお思いなのか!」

 側近の声を聞いたとたん、ペレアスの表情が明らかに曇る。一瞬前まで、談笑していたのが嘘のような、硬い、表情だった。
 思わず、ミカヤは何かを言おうとした。だが、それを、サザが留める。咎めるように弟の顔を見上げると、サザもまた、目の前のペレアスと同様、苦虫を噛み潰したような表情を、していた。

「ごめん、その、ラグズ…オルグ殿のことは、明日で、いいかな。イズカには黙って抜け出してきたから」

 黙って抜け出す。あの、依存具合から見れば、随分とこの青年も変わった。それでも、あの老人の忠心自体は、ミカヤにも曇りあるものだとは思えない。ミカヤは、だが動こうとはしないペレアスに、頷いてみせた。目がわずかに見開かれ、ペレアスも頷きを返す。

「ミカヤ、サザ。約束は、必ず……必ず、守る。だから出来るだけ、忙しい君達のことだろうけれど、王宮を訪れて欲しい。今の僕には、力がない、味方もそう、多くは、ない」

 疑問を、サザがはさもうとする前に、ペレアスは笑みを残して場を立ち去った。
 結局聞けなかったそれを、サザは、自分よりは或いはあの若き王を理解しているであろう、ミカヤへとぶつける。

「なぁ今の、…味方が、っていう話は」
「私にも、よくはわからないわ。ただ…ペレアス様は、私を、デイン軍の総大将に任命したでしょ。そのことも、関係あるのかもしれない」

 王の背をじっと見つめ、その翻る衣が見えなくなってすら、ミカヤは視線を動かさなかった。言葉の端々に、懸念の色が見える。サザは、姉の不安を払拭するように、あえて軽い調子で言葉を続けた。

「そういうもんなのか?デイン解放に、目に見えて一番貢献したのは、ミカヤじゃないか。王だって、ミカヤの」
「サザ。お止しなさい」
 ようやく、ミカヤが弟を見る。姉の目は、年長者の、言い聞かせようとするもの特有の厳しさに満ちていた。

「言っていいことと、悪いことがあるわ。何度同じ事を、言わせるの」
「………………悪かった」

 サザの言葉を、必要以上にミカヤはきつく制した。それは、胸中にわだかまる、漠然とした不安のような、陰りが、原因だった。
 何故だろう。ペレアスの語った、彼の理想の一端。眼下に――この城の中のみならず、ネヴァサひいてはデイン中が歓喜に沸き立っている。空気は軽く、天高く歓声は木霊し、民はこぞって祝福を唄い、女神に生の感謝をささげ、新たなる王の出現を祝っている。
 そのような中、なにゆえ、心のおくのそこ、ぽっかりと、何か、穴のようなものが開いているのだろう。

 ミカヤの目には、謝罪し居場所がないように立ち尽くす弟の姿は、既になかった。ただ、「味方が少ない」、「力がないのだ」といった、この国を統べるべき、頂点であるはずの若き王の言葉。
 客人であるオルグを「奴隷」などと称しなければならぬ、この国に根強く存在する感情。
 駐屯軍のジェルドの言っていた、思い出すにも禍々しき言。

 それらすべてが一体となり、しこりとなり、先ほどまでのような夢心地に浸れぬ現実を、ミカヤに、教えていた。

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